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コラム

組織作り

前の会社の習慣が抜けない中途採用社員をなんとかしたい

中途採用で社員をとったら、何かにつけて「以前の会社では良かったけど、自社ではそうではない。」という行動をすることで悩まされるというケースをよく耳にします。

例えば、ある会社では年次有給休暇の取得は原則として遅くとも前日までに申請する必要があるにもかかわらず、頻繁に当日の始業ギリギリに連絡してくる中途採用社員に困っていました。どうも、その社員の前職の会社では、当日朝の連絡でも問題無かった様です。

また、ある会社では仕事のスピードを何よりも重視しているにもかかわらず、一つの仕事にいつまでもこだわって時間をかける中途採用社員に困っていました。その社員の前職の会社は、スピードよりも質を重視し、より良い状態になるのであれば時間をかけてもいいという方針だったそうです。

このようなケースにどう対処すれば良いでしょうか。いずれのケースにしても、口頭で「うちの会社では~」と伝えることが基本ですが、口頭でいうだけでは改善しないことの方が多いようです。

一方、入社後、比較的スムーズに自社のルールや考え方に馴染んで問題にはならないという会社も存在します。

問題になる会社と問題にならない会社の違いはどこにあるのでしょうか。

まず、上記の2つの事例は少し性質が違います。一つ目は会社の制度やルールに関すること、二つ目は会社の文化や価値観に関することで、対応方法も変わってきます。

制度やルールに関するもの

問題にならない会社の共通点は、就業規則の整備と周知がしっかりしているということです。

会社のルールをしっかりと就業規則に盛り込み、それを従業員に周知することで、ある程度ルール面での問題は解消します。

まずは、適切な内容の就業規則が作られているでしょうか。テンプレートそのままだったり、何年も前に作ったままメンテナンスがされていない状態では十分な効果が発揮できません。

加えて、その就業規則の内容は周知されているでしょうか。従業員だけでなく、経営者本人も十分に自社の就業規則の内容を理解していないというケースも目にします。

また、就業規則の重要な箇所を、採用面接時に説明する会社もあります。そうすることで、そもそもその会社のルールに馴染めない人は本人から辞退があるなど、入り口で食い止めることができます。

文化や価値観に関するもの

文化や価値観に関することで問題にならない会社の共通点は、その会社の価値観が明確になっていることです。理念やクレド、行動指針などを通して、会社の価値観が従業員全員で共有されています。

価値観の問題は制度やルールよりも難しいものです。口頭で伝えたとしても、それが伝えた社長や上司本人の考え方なのか、会社全体の考え方なのか、伝えられた本人はわかりません。

その点、明文化されたものがあると、会社共通の考え方は何なのかが比較的容易に判断できます。

これに関しても、採用面接時に見せることで、本人の価値観と会社の価値観のマッチング具合が判断でき、価値観の合わない人が入ってくることを防ぐことができます。

制度やルールに関することもそうですが、同じ事を言っていたとしても「上司(人)が言っていること」はなかなか伝わらないのに「明文化されていること」は比較的スムーズに伝わるというのは人間の性質です。

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