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コラム

組織のマネジメント

いい上司がするべきこと

一般社員が役職につきたがらない。

こんな悩みを日々耳にします。社内で出世することを多くの人が価値あることと考えていた時代とは違い、今や平社員のままの方が気楽でいいという人が多いようです。

その要因は様々ですが、ひとえに今の役職者がしんどそうに見える、役職者は何をするものなのかよくわからないというのが大きいのではないでしょうか。

いい上司というのは様々な考え方がありますが、マネジメントの父であるドラッカー教授はどう考えていたのでしょうか。

ドラッカー教授は、「よき上司の条件は何でしょうか。」という質問に次の様に答えています。

よき上司の条件について言いたいことはありませんが、上司として成果をあげるための条件についてはいくつか言いたいことがあります。両者は全く別のものです。

ドラッカー教授は、上司は部下の模範となる必要があるということを著書の様々な場面で言っています。加えて、組織で働くものは成果をあげることが大前提であるとも言っています。つまり、上司である者は、まず自らが模範となって成果をあげなければならないということになります。

では、上司として成果をあげるための条件とは何でしょうか

第一の条件 部下が本来の仕事を行えるようにする

上司は部下が、自分の強みをいかして、なすべき仕事ができる環境を用意してあげる必要があります。しかし、現実はそうなっておらず、むしろ上司自身が邪魔になっていることがほとんどだとドラッカー教授は言います。

マネージャーの5つの仕事で言うところの、組織する(仕事の設計)に強く関わる部分です。適切に仕事を設計し、加えて部下の強みや得意なことを把握し、部下が強みを生かせるようにお膳立てをする必要があります。

第二の条件 期待されている貢献がわかるようにする

部下に対して、各々がどんな貢献を期待されているかをわかるようにする必要があります。そのためにはミッション、成果の定義、目標といった道具を活用する必要があります。

マネージャーの5つの仕事で言うところの、目標の設定、評価測定に関わる部分です。加えて、これらを機能させるためにコミュニケーションも必要になります。

第三の条件 人の育成や配置について責任を果たす

どの仕事を誰にやってもらうかは、チームで成果をあげるためにとても重要です。一人ひとりをパズルのピースに見立て、誰かの弱みを誰かの強みが補い、全体として1枚の絵が完成するようにチームを作りましょう。

マネージャーの5つの仕事で言うところの、組織する(人の配置)や人材育成に関わる部分です。


以上、ドラッカー教授の言う、上司として成果をあげるための条件でした。

ただしこの3つの条件、本質的には同じことを言っているともいえます。

チームを使って個人ではできない仕事をすること、大きな成果を上げること、メンバーの成長を支援することなど、本来、マネージャーというのはとてもやりがいのある仕事のはずです。

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