「それってセクハラですよ!」と上司に明るく指摘する女性社員と
「いやいや、それはな、・・・」と発言の意図を伝える上司。
ときどき見かけるようになりました。
率直に言い合えるのは、よい関係性なのかもしれません。

ハラスメントと感じるか否かは、お互いの信頼関係にもよりますが、
職場のセクハラ対策は事業主の義務とされています。

職場とは?

普段の勤務場所や取引先の事業所だけでなく、
時間外の宴会(職務の延長のもの)、出張先、車中、取材先、
打合せ場所の飲食店(接待の場合も含む)、顧客の自宅などを指します。

ですので、加害者となりうるのは、上司や同僚だけでなく、
派遣先社員や取引先社員、顧客などの場合もあるでしょう。
また、男性も女性も、加害者にも被害者にもなる可能性があります。

どんなことがセクハラ行為になるのか?

・身体へ不必要に触れること
・容姿や身体的特徴に関する発言(冗談・からかい)
・噂の流布
・わいせつな図画の閲覧・配布・掲示
・性的言動により、他の従業員の働く意欲や能力発揮に悪影響を及ぼすこと
・セクハラに抗議・拒否したために不当な人事考課や配置転換を与えること
など

事業主は次の措置を講じ、すべての社員に周知しましょう。

・セクハラがあってはならない、またセクハラ行為者には厳正に対処する、
という旨の方針を明確化(懲戒規定を定めるなど)
・相談窓口など体制の整備
・事後の事実確認と再発防止を、迅速かつ適切に
・相談者と行為者等のプライバシー保護
・相談したことや事実関係の確認に協力したこと等で、不利益な取扱いを行わない

なお、派遣労働者に対しては、
派遣元・派遣先双方の事業主が措置を講じなければならないとされています。